ふだんは意識していないかもしれませんが、頭部の重さは5~6㎏あるといわれています。
そんな重い頭を支えているが、首と肩です。日本人は欧米の人と比べると、頭が大きいわりに首から肩の骨格や筋肉が小さいため、肩こりを起こしやすいといわれます。厚生労働省の『国民生活基礎調査(平成28年)』によると、私たちが日常生活で自覚している症状のなかで、肩こりは女性では1位、男性では2位になっているほどです。
肩こりは日本人の宿命ともいえる症状ですが、年齢を重ねるにつれて骨や筋肉が弱くなるので注意が必要です。たかが肩こりと思っていると、こりが痛みに変わり、何をするにもつらいといった状態になりかねません。
また、一言で肩こりといっても、その原因は数十種類もあり、人によってさまざまです。そのなかでとくに多いのが「同じ姿勢」「眼精疲労」「運動不足」「ストレス」で、肩こりの4大原因とされています。
また最近では、肩こりと血圧の関連も注目されています。従来は低血圧の方に肩こりが多いとされていたのですが、反対に高血圧の方も少なくないのです。肩こりの原因によって予防法も異なりますので、自分の肩こりの原因や特徴を知ったうえで、より効果的な対策をとるようにしましょう。
※『国民生活基礎調査(平成28年)』による自覚症状の上位ランキングは、男性が「①腰痛、②肩こり、③せきやたん」、女性は「①肩こり、②腰痛、③手足の関節の痛み」となっています。また欧米の人にも肩こりがないわけではありませんが、きわめて少数です。